“ 暮らし手記 ”essay

好きをもたらす暮らし

posted:2023.02.01

立春を迎え、春の目覚めを暦では感じながらも
肌寒い日々が続いていますね。

皆さん、お元気ですか?

昨年度、設計した住まいの中で
絵画を愛し、長年収集してきたお施主様の住まいがありました。

絵画を飾る部屋とビオトープが欲しい。
という言葉が印象的な方でした。

絵画を飾る場合、大切なのは採光の塩梅
ビオトープは、家との一体感が大切になってきます。

天井を高く設計し、伸びやかな窓からは自然光を取り入れるように
照明器具は、規則的に並べながらも空間から光がにじみ出るように

小さな光を掛け合わせて、絵画にとって心地いい空間を作り上げていく。

家のどこにいても、窓から緑をを感じられる空間は
自然の中で呼吸をしているような心地よさが生まれました。

お喜びいただいた、お客様を見て
改めて、感じたことがあります。

豊かさとは、大切なものを知っているということ。
どうしたら、大切なものともっと寄り添って生きることができるのか。

私たちにできることは、その想いを
建築という手法を使って、形にすることです。

好きなものに関わる時間は、何よりも心が満たされていきます。

幸せだなあ。と、心からほっとできること。

仕事でも人間関係でも住まいでも
好きがもたらす力は、同じなのかもしれません。

 

中原の家/Nakahara House