“ 暮らし手記 ”essay

睦月の記

posted:2022.01.01

ご挨拶

2022年がやってきました。
皆さま あけましておめでとうございます。

新しい年が明けたという実感がないまま
お正月は過ぎ去り、一月は半ばを迎え
ようやく年が明けたという実感がやってきました。

今年は、七草粥を食べる余裕もなく
慌ただしい日々となっていますが
日々目にする、季節の変容に目をこらしながら

小さな変化を大切に思える
そんな一年にしたいと思います。

今年は、ご縁ある皆さまに直接お会いできる機会も
沢山つくっていきたいと思います。

今年も、灯建築舎、暮らし手記共々
どうぞ宜しくお願いいたします。


お酒と神様

お正月をめいっぱいに感じたものといえば
おせち料理と日本酒です。
今年は、日本料理屋さんにて
重箱とおすすめの日本酒をいただきました。

お酒というものに疎かったわたしが
初めて、お酒と料理の組み合わせで
味覚が変わる瞬間に出会いました。

いつもだったら、呑まないであろう日本酒を
試しに呑んでみたのには、理由があります。

日本の神様は自然の恵の産物であるお米以上に
その恵みを発酵させて作られたお酒が好物である
という話を聞いたからでした。

お酒は、神様も愛する縁起物

そのことを思い出しながら、少しずつたしなめば
美味しいと、溢れる言葉と共に
変化していく味覚に目を見張る

苦手意識のあったものを受け入れながら
新しいものを知る瞬間を増やしていくことが
また一つ 大人になることなのかもしれません。

まだ半量ほど残る日本酒も
少しずつたしなんでいきたいと思います。


ゆ を目指して

ぐっと冷え込む夜には
冷えたバスルームに行くことがつらくなり
近場の銭湯へ行くようになりました。

時刻は21時すぎ
厚手のニットの上にさらにダウンコートを着込んで

首にはぐるぐるとマフラーを巻き
勢いよく自転車をこぎます。

赤く煌々と光る
ゆ という文字を目指して
あと少しあと少し。と、自分を励ましながら

もう少しであの温かなお風呂が待っていると思うと
心も体もじんと温まる気がしてきます。

きっとこの寒さもあと数ヶ月のこと
今だから楽しめること、気持ちがいいことを
大切にすごしたいものです。


梅のたより

八百屋さんで、蝋梅を見つけました。
大胆に剪定された枝枝が
ビニル袋から突き出すように
店頭に佇んでいました。

両手で抱えて持ち帰り
花瓶二つに分けて飾れば
台所もリビングもあまい香りがたちこめる。

忙しさに心をなくしそうな時も目があうと
黄色い花たちに心を連れ出されながら
ふっと笑みがわいてきます。